「女性一人で沖縄移住」、響きは最高に魅力的ですよね。
でも、理想だけじゃ生きていけません。特に「仕事探し」。私も沖縄が好きで移住を決意し、「仕事はどうにかなるだろう」と仕事を決めずに沖縄に来ました。
沖縄は観光地としての華やかさの裏で、仕事の選択肢や給与水準に本土との現実の壁があります。
この記事では、女一人で沖縄移住を経験した筆者が直面したリアルな仕事探しの現実と、沖縄生活を安定させるための具体的な戦略と注意点を全て正直に語ります。
- 沖縄での仕事の現実
- 沖縄での仕事探しのポイント
- 沖縄での仕事の筆者の体験談

この記事は沖縄生活13年のももとが書いています。独身時代は大手企業の沖縄支店、結婚してからは派遣や石垣島の地元企業で働いた経験があります。

目次
沖縄移住を考える女性が直面する「仕事」の現実と壁

- 沖縄県の女性の平均年収
- 賃金の上がらない沖縄県の産業構造
- 非正規雇用の多さが賃上げを阻害
- 経営層の意識が壁に
- ブラック企業が多い
沖縄県の女性の平均年収
就職エージェントdodaの統計に基づくと、2024年の沖縄県の女性の平均年収は約318万円前後で、これは全国的に見ても最下位レベルです。
低い主な要因は、観光業などの第三次産業の比率が高く、相対的に賃金の低い非正規雇用(パート・アルバイト)の割合が高いこと、そして本土と比べて企業の収益力が低いことなどが挙げられます。
>>女性の平均年収ランキング 都道府県別【最新版】 |女性の転職・求人情報 ウーマン・キャリア
賃金の上がらない沖縄県の産業構造
2025年に最低賃金が全国平均で1,000円を超えましたが、沖縄県の最低賃金は常に全国最下位レベルで推移しています。
沖縄の産業は、観光業などの第三次産業が8割以上を占めています。これらのサービス業は、特別なスキルを必要としない業務が多く、正社員ではなく非正規雇用(アルバイトやパート)で賄われてしまうという現実があります。
この「誰でもできる仕事」の多さが、結果的に賃金水準全体を押し下げ、平均年収が全国最下位近くとなる大きな要因となっています。
非正規雇用の多さが賃上げを阻害
非正規雇用の割合が高いことは、企業にとって人件費を抑える手段となっています。労働力の需要はあるものの、高い賃金を払わなくても労働者が集まってしまうため、賃上げのインセンティブが働きにくい状況です。
経営層の意識が壁に
さらに根深い問題として、県内企業の一部経営者の間に見られる「安い賃金で雇えるのに、時給を上げる必要はない」という意識があります。
サービス業の多さに加え、こうした経営者の賃金に対する意識の低さが、賃金上昇の大きな足かせとなり、沖縄の賃金がなかなか上がらない現状を作り出しているのです。
沖縄県内企業はブラック企業が多い
意識の低い経営者が多いと、当然ブラック率も高くなります。私の周りで実際に起こったことを紹介します。
昼の仕事だけでは収入が足りないので、夜のお店でも働いていた
毎日22時まで残業しても生活が苦しいので、土日もバイトをしていた
労災で足を骨折して休んでいるのに、職場から呼び出されて出勤させられた
ちなみに移住者の知人は二人とも現在は本土に帰っています。これでは何のために沖縄に来たか分かりませんよね。
私、沖縄のこと大好きだから、本当はこんなこと書きたくないんです。
でも、何も知らずに沖縄に来た人が、現実を知って沖縄のことを嫌いになって帰っていくなんて悲しいじゃないですか~
なので、縁があって沖縄に来た人に、前もってこういう情報を知ってもらえたら、心構えも違うかなと思うんです。
沖縄の転職サイト「沖縄求人ドット・コム」女性一人の沖縄移住を成功させる「仕事」探しのポイント
沖縄移住での仕事探しのポイントについて紹介します。女性だけでなく、誰にでも当てはまることなので参考にしてください。
理想的な職場は「本土企業の沖縄支店」

沖縄で働く上での理想は、本土に本社がある企業の沖縄支店や営業所です。これらの企業は、以下の理由から移住者にとって有利です。
- 賃金が沖縄の企業より高い
- コンプライアンスがしっかりしている
- 就業規則などルールが明確
- システム環境など仕事の効率化が図られている
賃金水準が高い
沖縄の地元企業よりも、本土基準の高い給与水準が適用されているケースが多くあります。
私自身、移住で本土企業に正社員として勤務していた際は、十分な給与で余裕のある一人暮らしができました。
コンプライアンスの遵守
沖縄に支店のある企業ということは、ある程度規模の大きな企業であり、コンプライアンス(法令遵守)体制が確立しているため、ブラック企業に当たるリスクが低いです。
本土企業は仕事の効率化が図られている
沖縄での仕事探しで本土企業を選ぶ大きなメリットの一つは、業務効率化のためのシステム環境が整っている点です。本土企業は全国統一のITシステムやクラウドツールを導入していることが多く、マニュアル化や情報共有が進んでいます。
これにより、沖縄の地元企業に比べて非効率なアナログ作業が少なく、スムーズかつ合理的に仕事を進めることができます。
地元企業で働いて見えた現実
一方で、石垣島で初めて地元の企業で働いた際には、時給の低さに加え、労働環境や企業文化の違いに様々な意味で驚かされました。
この経験から、「次回からはパートやアルバイトであっても、全国展開している企業を選ぼう」と強く思うようになりました。
実際に、石垣島のマクドナルドで働く方が「マクドナルドなら全国どこでも同じルールと仕事内容だから安心」と話していたように、企業の規模と標準化された労働環境は、移住者が安定した生活を送るための重要な鍵となります。

本土企業の求人を見つける具体的な方法と派遣のメリット
沖縄で本土企業の求人を探すなら、地元の求人誌や派遣会社だけでなく、全国的な大手求人サイトや派遣会社をまずチェックすることをおすすめします。
仕事探しのメインは「大手」に絞る
沖縄では地元の求人媒体が目につきますが、本土企業の沖縄支店は、多くの場合、全国展開している大手派遣会社や大手求人サイトを通じて採用活動を行っています。
ハローワークでも求人はありますが、特に派遣の求人に関しては、大手の派遣会社の方が本土企業の案件を多く扱っている印象です。実際、私の知人で本土企業の沖縄支店で働いていた人たちは、ほとんどが大手派遣会社を利用していました。
「派遣」という選択肢を積極的に利用するメリット
女性単身での沖縄移住だと「正社員」にこだわりたい方も多いでしょう。しかし、沖縄は非正規雇用が多く、正社員で条件の良い仕事は限られています。それならば、まず派遣で条件の良い本土企業を選ぶのも賢明な戦略です。
派遣は時給が高めに設定されていることが多く、私の友人も派遣の給料で那覇での一人暮らしや習い事も余裕を持って楽しんでいました。
沖縄に支店を持つ本土企業は、派遣社員から正社員登用に積極的な企業も少なくありません。実際に、友人も派遣先で正社員になっていました。
まずは派遣で安定した収入と、本土基準の環境を手に入れ、そこから正社員登用や次のキャリアへ繋げていくのも、移住者にとっては現実的かつ有効なルートだと言えます。
沖縄の転職サイト「沖縄求人ドット・コム」沖縄でオススメの派遣会社2社
沖縄で実績のある大手派遣会社はこの2つです。
他にもあると思いますが、沖縄でよく耳にするのはこの2社でした。
なので、私は2度目の沖縄の時、夫の転勤が決まって直ぐにマンパワーに登録しましたよ。全国展開の派遣会社なので、沖縄に行く前から登録ができます。
タイミングにもよりますが、私は登録後直ぐに沖縄のマンパワーから連絡が来て、採用面接の日取りまで決定してもらえました。
派遣会社は、担当のスタッフさんによって対応が良かったり悪かったりと分かれますが、当時の私の担当者は良い人でした。
一方、テンプスタッフは登録したことがないので、詳細は分かりませんが、同じ派遣先で同じ業務の人に、テンプスタッフ所属の人がいましたが、特に問題はないと言っていましたよ。
中には両方登録してる人もいました。
- 内地企業の求人が多い
- コンプライアンスや福利厚生がしっかりしている
- 移住してきたばかりでも就職支援をしてもらえる
- 働いてからも仕事の相談ができる
派遣会社を通して就職すると、雇用主は派遣会社になります。大手の派遣会社なので、コンプライアンスや福利厚生もしっかりしていて安心でした。
扶養内で働いていると、雇用先から各種証明書を発行してもらうことがあるのですが、そういうのも全国で一括している部署があるので、事務的にスムーズに進めてもらえるのも良かったです。
沖縄移住での女性の仕事まとめ
働いていると、一日の大半を過ごす職場。だからこそ、職選びは、できるだけいい条件と環境にこだわりたいですよね。
もちろん、沖縄の企業がダメと言っているのではないですよ。いい企業もあると思います。ただ、内地の大手企業の方が、特に移住者の方は馴染みやすくメリットが多いかなと思います。
人生の中で、沖縄で生活できるってなかなかない貴重な経験だと思うんです。沖縄って美しい自然があり、人も優しくて本当にいいところなので、生活が安定していれば、とても楽しく過ごせます。
沖縄を去って行った友人たちのように、時間もお金もない状態なら、沖縄に住んでる意味がないですよね。そんなことにならないように、これを読んでいただいてるあなたには、いい仕事に巡り会って、楽しい沖縄ライフを送ってほしいと思います。