今日告別式に行くことになったんだけど、沖縄のお葬式の風習って全国と違うの?
「沖縄の葬式」と聞いて、あなたは何を想像しますか?実は、沖縄には本土と違う独特な葬式風習があります。
香典の額や、服装など「これで本当にいいの?」と戸惑ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、知っておきたい葬儀の風習を徹底解説。沖縄の葬儀に参列する予定の方はもちろん、沖縄文化に興味がある方も必見です!
- 沖縄の葬式と全国との違い
- 告別式の参列方法
- 沖縄の葬式の服装
- 沖縄の葬式の香典
この記事は沖縄移住生活13年、沖縄への旅行回数30回以上のももとが書いています。
目次
沖縄の葬儀の風習:全国との違い5選
沖縄と全国のお葬式の主な違いは以下のとおりです。
- 新聞のおくやみ情報で告別式を知る
- 香典の相場は全国より少なめ
- 沖縄ではお通夜より告別式に出席することが多い
- 喪服はかりゆしウェアもOK
- 告別式に行けない時の対応
沖縄の葬儀情報は新聞とアプリの活用法
沖縄では、多くの方がご存知の通り、告別式の案内が新聞に掲載されるのが一般的な風習です。
このため、沖縄では年配の方ほど新聞を開いたらまず「お悔やみ欄」から目を通す、という習慣があります。掲載される地元紙は、主に「琉球新報」と「沖縄タイムス」の2社。両方に掲載される場合もあれば、どちらか片方のみのこともあります。
しかし、近年は新聞を購読していないという方も増えていますよね。
そんな時に便利なのが、無料のスマートフォンアプリ「沖縄おくやみ情報局」です。このアプリを利用すれば、新聞を購読しなくても、いつでもどこでも手軽に最新の訃報情報を確認できます。
沖縄のお悔やみ情報には「しまダビ」という沖縄タイムスが提供しているアプリもありますが、こちらは50日間は無料ですが、50日以降は新聞を購読しないと利用制限がかかります。
沖縄の香典相場:友人・知人、親族それぞれの目安

お香典の金額は間柄や地域によって差がありますが、沖縄は全国と比べると少なめになります。
友人・知人の場合の香典
友人・知人の告別式での香典は、1,000円~3,000円程度が相場です。
特に職場の関係者など、頻繁に顔を合わせる方の場合は、3,000円を包むことが多いでしょう。私の経験からも、職場の上司や同僚の親族の葬儀などでは、他の同僚と相談して金額を揃えるケースが多く見受けられました。
親族の場合の香典
移住者の方は友人・知人としての参列が多いかもしれませんが、参考として親族の場合の相場もご紹介します。
- 祖父母、兄弟・姉妹の場合:5,000円~10,000円程度
- 叔父・叔母などの場合:1,000円~3,000円程度
沖縄では、親族間でも本土と比較して香典の金額が低めに設定される傾向があります。
沖縄ではお通夜より告別式に出席することが多い

全国的には、親族以外はお通夜に参列することが多いですが、沖縄では一般的に告別式に行くのが主流です。
沖縄のお通夜は、親族や特に親交の深かったご近所の方などが自宅で静かに過ごす場、という認識が強い傾向にあります。これには、告別式を斎場で行うのに対し、お通夜はまだ自宅で行うことが多いという理由も関係しています。
さらに沖縄では、そこまで親密な間柄でなくても「知り合いだから」という理由で、告別式に参列することが珍しくありません。私自身の経験でも、親しい友人というほどではない知り合いのご親族の告別式に参列したことがあります。
これは、沖縄が比較的狭い地域であるため、告別式を行う斎場がどこであっても足を運びやすい距離にあるという地理的な事情も理由の一つと考えられます。
服装は「かりゆしウェア」がおすすめ
告別式に出席する際の服装は、一般的な喪服をお持ちであれば、もちろんそれで構いません。
しかし、真夏の沖縄でのスーツは非常に暑く負担になります。また、喪服をまだ持っていない方には、沖縄ならではの「かりゆしウェア」の喪服がおすすめです。
黒のかりゆしウェアを黒のズボンやスカートと合わせれば、暑い季節でも快適に参列できます。特に気温の高い沖縄では、このスタイルが広く受け入れられています。
冬場に半袖では肌寒く感じるかもしれませんが、会場まではジャケットなどを羽織り、室内で脱げば問題ありません。沖縄の冬であれば、半袖のかりゆしウェアでも違和感なく過ごせます。
そのため、半袖の喪服かりゆしウェアを1着持っていると、沖縄での急な弔事の際に重宝するでしょう。
⑤告別式に行けない場合の対応:香典の預け方と後日訪問

沖縄で告別式に参列できない場合、本土のように電報を打つよりも、出席する方にあらかじめ香典を預けておくのが一般的な方法です。
預けた方は、参列者に香典返しを受け取ってきてもらい、後でその香典返しを受け取るという流れになります。
また、後日弔問し直接お悔やみを伝えたいという場合は、告別式後のタイミングで訪問することも可能です。
沖縄の一部のご家庭では、亡くなった日から初七日(ハチナヌカ)から四十九日(シジュクンチ)まで、七日ごとに法要を行う風習(ナンカスーコー)が残っています。このナンカスーコーの際に訪問するという選択肢もあります。
ただし、近年は法要を省略したり、親族のみで行ったりするご家庭も増えています。そのため、後日弔問を検討される際は、事前にご親族に確認してから訪問するのが最も確実でしょう。
沖縄の葬式の風習まとめ
本記事では、沖縄の葬式が本土とは異なるポイントを解説しました。
香典の相場、参列のタイミング、服装、訃報の確認方法など、知っておくべき沖縄独自のルールを理解しておけば、いざという時も慌てずに対応できます。
沖縄の心に触れる大切な儀式。この情報が、あなたの参列をスムーズにする一助となれば幸いです。


