
沖縄って仕事でもウチナータイムなの?
「沖縄って時間がゆったり流れてるんでしょ?」「仕事もウチナータイムなのかな?」そんなイメージや不安を持って、沖縄への移住や転職を考えている方へ。
美しい海や自然のイメージとは裏腹に、ビジネスの現場では戸惑うことも少なくありません。
この記事では、実際に沖縄へ移住して仕事をしている私が、職場でのウチナータイムの現実と、ストレスなく働くための具体的な対策を分かりやすく解説します。沖縄の「ゆとり」を楽しみながら、仕事で困らないための秘訣を紹介します。
- ウチナータイムとは
- ウチナータイムの体験談
- 仕事でのウチナータイム対策

この記事は沖縄生活13年のももとが書いています。沖縄では大手企業の沖縄支店や石垣島の地元企業で働いた経験があります。


目次
沖縄がウチナータイムな理由と仕事での体験談
- ウチナータイムとは
- 沖縄は時間にルーズな理由
- 仕事でのウチナータイムの例
- バスもウチナータイムか
- ウチナータイムが嫌いと言う人
ウチナータイムとは?
ウチナータイムとは、沖縄県で使われる時間にルーズな感覚や慣習を指す言葉で「沖縄時間」とも言います。集合時間や開始時間に遅れてもあまり気にしない、ゆったりとした時間の流れ方を特徴とします。
これは、南国特有のおおらかさや、また暑いのであくせく働かないためとも言われます。しかし、ビジネスの場や厳密な時間管理が求められる場面では、この慣習が戸惑いや摩擦を生むこともあります。
ウチナータイムは、沖縄の文化的な側面として知られています。
なぜ沖縄は時間にルーズなのか
沖縄で時間にルーズな習慣(ウチナータイム)が生まれた背景には、いくつかの要因が複合的に絡み合っています。
主な理由として、温暖な気候とゆったりした自然のリズムが挙げられます。急いで活動する必要性が薄く、おおらかな県民性が育まれました。
また、濃密な人間関係を重視する文化(イチャリバチョーデー:一度会えば皆兄弟)があり、時間を厳守するよりも、人との繋がりや場の雰囲気を大切にする考え方が優先されます。
さらに、本土と異なり鉄道網がなく車社会であることや、旧暦や自然の周期(潮の満ち引きなど)を生活の基盤としてきた歴史も、現代の時間厳守の概念が根付きにくい要因となっています。
仕事でのウチナータイム体験談
仕事で実際にあったウチナータイムの体験談を2つ紹介します。
①仕事に遅刻するウチナータイム

沖縄で働き始めて一番内地との違いを感じたのが、遅刻が多いということです。そして、遅刻の理由No.1は「道が混んでたから」です。
私は沖縄で働く前は、東京でしか働いたことがないので、沖縄以外の地方がどうなのか分かりませんが、仕事でそんなに遅刻するものでしょうか?沖縄のように車通勤が多い地域では、渋滞で遅刻って当たり前なの??
東京では電車通勤がほとんどで、基本時間どおりに通勤することができます。でも、例えば雪が降ったりして電車が遅れそうだと思う時は、遅刻しないように逆算して早めに家を出ます。車通勤でも同じように、渋滞することを想定して早めに家を出ないのかな?
ちなみに、私が沖縄で働いていた会社は内地企業なので、社内でウチナータイムは存在しないはずですが、それでも沖縄の人たちは遅刻する人が大勢いたし、遅刻理由も「渋滞していた」と言えば許されると思っているようでした。
地元企業が運営する転職サイト「沖縄求人ドット・コム」②仕事の期限を守らないウチナータイム

仕事の期限を守らないウチナータイムは一番困りました。もちろん、ちゃんと期限を守る人もたくさんいるのですが、守らない人もそれなりに多いんです。そういう人はもういつも決まっていて、毎回守らないんですよね。
こうなってくるとウチナータイムも人によりますね。
そして、こういう期限を守らない人たちの一部には、「やらなくても逃げ切れるかもしれないからやらないでおこう」と、思ってるような人もいるんですよ。
以前、いつも期限を守らず仕事も遅い人がいました。(こういう人は残業も恐ろしく多いです)
ある時、その人が部署の異動になったんです。そして異動後、その人が使っていた引出しを見てみると、やらなきゃいけない書類が大量に発見されて、社内でちょっとした騒ぎになったことがありました。
本人はその引出しに溜め込んで、逃げ切ったと思ってたんでしょうね。
でも、逃げ切れませんから!
ちなみにその人の異動先は、私と同じ部署に来て隣の席になりました。上司からは「面倒見てあげて」とお願いされました。
バスもウチナータイムなのか
「バスのウチナータイム」は、かつては沖縄の交通機関、特に路線バスにおいても顕著でした。 昔は時刻表があってもその時間通りに来ないことが多く、利用者は「遅れて当たり前」という感覚で待つ必要がありました。
しかし、最近の沖縄のバス事情は大きく改善しています。デジタル化が進み、多くのバス会社がリアルタイムの運行情報システムを導入したためです。
利用者はスマートフォンなどでバスが今どこにいるのか正確に把握できるようになりました。これにより、無駄な待ち時間が減り、ウチナータイム的な時間のルーズさは大幅に解消され、公共交通機関の利便性が向上しています。
>>のりものNAVI
うちなータイムが嫌いと言う人も
ウチナータイムが嫌われる主な理由は、時間厳守を求められる現代社会やビジネスの場で、そのルーズさがストレスや非効率を生むからです。
特に、仕事や重要な約束で遅刻が常態化すると、待っている側は「なぜ時間を守れないのか」とイライラが募ります。計画通りに物事が進まないことで、他県の企業や個人との取引に支障をきたしたり、信頼関係を損なう原因となったりするため、「文化」として許容できないと感じる人もいます。
仕事でのウチナータイム対策3つ

遅刻は個人の勤怠評価に関わる自己責任で済みますが、仕事の期限となると話は別です。期限を守ることは、社会人として周囲に迷惑をかけないための最低限の責任です。
私が沖縄で本部勤務をしていた際、県内各地の営業所の業務を取りまとめていました。その中で、提出物の締切を守る「早い営業所」と、毎回遅れる「遅い営業所」が明確に分かれていました。
そこで今回は、いつも期限を守らない担当者たちに、確実に仕事を提出させるために私が実践していた沖縄でのウチナータイム対策を紹介します。
- 期限を早めに設定する
- 期限数日前に再び連絡する
- 期限を過ぎた場合はしつこく督促する
①期限を早めに設定する
仕事でウチナータイムに悩まされないための対策として、私は営業所への提出期限を実際の期限より数日早く設定していました。
これは、必ず期限を守れない人が一定数いることを見越した、いわば「前倒し戦略」です。提出する側も、こちらが早めに設定していることを承知のうえだったと思いますが、これにより期日ギリギリの焦りや、業務の停滞を防ぐことができました。
②期限数日前に再び連絡する
期限の2〜3日前になったら、全営業所にリマインドメールを一斉送信。
さらに、決まって遅れる人には「〇日が期限ですが、大丈夫ですか?」と個別に電話で確認していました。この念押し連絡を入れると、大抵の遅い人も作業を始めます。
まだ数日の猶予がある段階で働きかけることで、実際の提出期限に間に合わせることができます。
③期限を過ぎたらしつこく督促電話をする
営業所へ伝えてある期限は、元々数日早めに設定してあります。そのため、この設定期限を万が一過ぎても、本来の締切までは猶予がありました。
設定期限を過ぎた報告未提出の営業所には、毎日、朝イチと夕方に必ず電話。その都度、具体的な提出日を確定させるようにしていました。この徹底したフォローで、最終的な締切をクリアできるように管理しました。
ウチナータイム対策は、とにかくしつこく督促や確認することが重要です。
地元企業が運営する転職サイト「沖縄求人ドット・コム」仕事でのウチナータイムまとめ
もし、仕事でウチナータイムがあるならば、先回りして遅れないための対策が必要です。少し手間にもなりますが、後から大変なことになるよりもいいと思います。
本当は全員がちゃんと期限を守ってくれたら、こんな手間もかからないんですけどね。でも業務をスムーズ遂行するには必要なことでした。
職場によって事情も違うでしょうから、これは私の一例として参考になればと思います。
督促ばかりでウザがられてたかも知れませんが、一応いつも遅い人とも人間関係はできていたので、なんとか仕事を進めることができました。ウチナータイム対策も最終的には人間関係かも知れませんね。