日本の多くの地域では、お正月といえば1月1日。しかし、沖縄では少し事情が違います。なんと、お正月が年に3回もあるんです!

えっ、どういうことなの!?

本当に3回あるんだよ~
沖縄には普段私たちが知っている新暦の1月1日のお正月と、旧暦の1月1日の旧正月、そしてあの世のお正月の3つがあります。

あの世のお正月!?
旧正月は、中国の春節がよくニュースでも取り上げられますよね。実は日本でも、沖縄では旧正月をお祝いしているんですよ。
2026年の旧正月は新暦の2026年2月17日(火)になります。
この記事では、2026年の旧正月の日にちから、沖縄独自の興味深いお正月文化について、全国との違いも交えながら分かりやすく解説します。
- 沖縄の新暦のお正月について
- 沖縄と内地のお正月の違い
- 沖縄の旧正月について
- あの世のお正月について
- お正月の沖縄旅行について

この記事は沖縄移住生活13年、沖縄への旅行回数30回以上のももとが書いています。

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目次
2026年沖縄の旧正月はいつ?3つのお正月の日程

お正月が3回もある沖縄ですが、2026年の各お正月の日程は以下のとおりです。
正月の種類 | 新暦(西暦) | 旧暦 |
---|---|---|
新暦の正月(全国と同じ) | 2026年1月1日(水) | 2025年11月13日 |
旧正月(旧暦1月1日) | 2026年2月17日(火) | 2026年1月1日 |
十六日(ジュールクニチー) ※あの世のお正月 | 2026年3月4日(水) | 2026年1月16日 |
沖縄のお正月の特徴(新暦の場合)

旧正月をお祝いする沖縄ですが、最近では全国的なお正月をするおうちの方が多くなっています。これは企業なども新暦に合わせて休みになるところが多いためです。
家族と過ごしたり親戚が集まったりするのは、全国的なお正月と変わりありませんが、全国との違いは以下のとおりです。
- 年越しそばが沖縄そば
- お歳暮やお年賀を渡すために親戚回りをする
- おせち料理やお雑煮を食べない
- お年玉は一律1000円が多い
年越しそばが沖縄そば

沖縄の年越しそばは、沖縄そばです。全国的に食べられているそば粉からできている日本蕎麦ではありません。
12月31日に沖縄そば屋で食べる人もいますが、製麺所などで麺を買ってきて三枚肉などを煮て、家で食べることが多いようです。
沖縄ではお歳暮やお年賀を渡すために親戚回りをする
これは、もしかしたら沖縄に限らず田舎ではあることかもしれませんが、沖縄では親戚が近くに住んでいることが多いので、年末年始はお歳暮やお年賀を持って、仏壇のある親戚宅に挨拶回りをします。
内地だとお歳暮は送る方が多い感覚でしたが、沖縄では持参する方が多いです。これは旧盆の時と同じですね。
仏壇があり親戚を迎え入れる方の家は、訪れる親戚たちをもてなす料理などを準備しないといけないので、女性たちはかなり大変になります。

沖縄ではおせち料理やお雑煮を食べない

沖縄では、本土のようなおせち料理を食べる習慣はあまりなく、代わりにオードブルを準備することが一般的です。
また、お雑煮を食べる習慣もなく、お餅の代わりに「中身汁」などをいただきます。中身汁とは、豚のモツをじっくり煮込んだお吸い物のような伝統的な料理です。
ただし、絶対に中身汁と決まっているわけではなく、家庭によって「イナムドゥチ」など、それぞれ異なる汁物を食べるのが沖縄らしい習慣です。どの料理を食べるかは各家庭の自由で、そういったところに沖縄ならではの柔軟さを感じます。
沖縄ではお年玉は一律1000円が多い
沖縄では子どもたちにあげるお年玉は、一律1000円が多いです。
本土だと子どもの年齢や学年に応じて金額を変えることが一般的ですが、沖縄では小学生も高校生も同じ1000円としている家が多い印象です。
これは、親戚付き合いが密接で、出生率が高い沖縄ならではの文化と言えるでしょう。親戚の子どもの数が多いため、金額を一律にすることで、お年玉を渡す側の負担を軽減しているのかもしれません。
もちろん各家庭にもよりますが、私が聞いた話では、「お年玉一律1000円」と言う人が多かったです。
沖縄の旧正月の特徴(旧暦1月1日)

沖縄の旧正月、2026年は2月17日(火)が旧暦の1月1日になります。旧正月も基本的に新年をお祝いすることには変わりありません。
海人(うみんちゅ)の家は旧正月を行う
新暦のお正月ほどではありませんが、沖縄では旧正月を祝う家庭が多く残っています。特に漁業を営む海人(うみんちゅ)の家庭では、旧正月は欠かせない大切な行事です。中でも、海人の町として知られる糸満では、旧正月に掲げられる大漁旗が有名です。
旧正月には、新暦と同様に親戚を訪問し、お歳暮やお年賀を渡す習慣があります。子どもたちは、この時にお年玉をもらえることもあり、年に2回もらえるとあって喜んでいるようです。
沖縄の旧正月では若水で新年を迎える
元日(旧暦)の早朝に汲む水を若水(若返りの水)といい、汲んだ水をヒヌカン(火の神)や仏壇にお供えします。若水は邪気を払い、神聖なものとされています。
代表的なのが首里城のお水取り行事です。琉球王国時代には、沖縄本島北部の国頭村辺戸大川から水を汲み、首里城に献上する行事がありました。その行事は近年復活を遂げ、王国時代のお水取り行事を再現したものが毎年行われるようになりました。
各家庭では、昔は湧き水を汲んでいましたが、現在は朝一番の水道水で良いと言われています。
沖縄のあの世のお正月 十六日祭(ジュウルクニチー)(旧暦1月16日)

なんと沖縄には、グソー(あの世)のお正月まであります。後生(グソー)のお正月は、旧暦の1月16日に行われることから「十六日(ジュウルクニチー)」と言います。
あの世のお正月があるなんて、ご先祖様を大事にする沖縄らしいですよね。
2026年は新暦の3月4日(水)です。
主に沖縄本島では、1年以内に亡くなった人がいるおうちで行うことが多い行事です。
一方、宮古や八重山などの離島では、清明祭よりもこの十六日を先祖供養の日とし、盛大にやるところが多いです。
石垣に住んでいる時は近くにお墓があったので、十六日にはたくさんの車が近所に停められ、お墓で飲食している人たちを見かけましたよ。

お正月の沖縄旅行はどんな感じ?
長期休暇であるお正月休みに沖縄旅行を楽しむ人が増えています。
最近では旧正月や十六日祭に休業するお店は少ないですが、新暦のお正月には多くの店舗が休業しているため、事前に確認が必要です。
全国的にもデパートなどは1月1日は休業しているところが多いですよね。行きたい場所が決まっている場合、営業時間の確認を忘れずに行いましょう。
ホテルや観光地ではお正月ならではのイベントが開催されるので、いつもとは違った沖縄を体験できること間違いなしです。
お正月の沖縄旅行もおすすめですよ。
2026年沖縄の旧正月はいつ?3つの正月まとめ
新正月、旧正月、あの世のお正月と、3つもお正月がある沖縄。同じ日本でもこんなに違いがあるなんておもしろいですよね。
移住者や観光客にはあまり関係ないことかも知れませんが、この時期のスーパーには普段見かけないものが売られたりしていて意外と楽しいですよ。
また、首里城ではお正月に「新春の宴」というイベントがやっていて、この時期にしか見ることができないので必見です。
